2011年10月27日木曜日

「マリアプロジェクト」第一章


 ○ はじめに
 
堕胎の描写からはじまる。妊娠6月だろうか?ある程度、人として形成されかけている胎児に棒状の器具により体を引き裂かれる。

この光景を実際に目にしたら果たして、どんな事情がるにしろ中絶などできるだろうか?

○プロローグ

フィリピンのトンドが背景。この町にしては珍しくある程度、裕福な家庭の娘(アリシア)が金目当てに知り合いの老人(デオドロ)に騙され誘拐されてしまう。

トンドは、今はなきスモーキーマウンテンが貧困の象徴として有名。私も一度だけ行った事があるけどすえた臭いがして日本人は一人歩きできない恐ろしいところである。アジアで一番治安の悪い町とまで言われていた。


○第一章/1996年八月

大道寺産業オーナー社長令嬢(諒子)と極一般の家庭に生まれた男(瀬島孝輔)との間にできた子を家庭の事情から堕胎手術する。この手術に携わった医師により取り上げられた胎児は不妊治療の研究材料とされプロローグに出てきたアリシアの子宮へ着床されてしまう。処女を懐妊させることから聖母マリアをイメージし「マリアプロジェクト」と名付けられる。

今はある程度オープンになったとはいえ、それでも家の釣り合いなるものは存在する。一部上場会社の社長と平均的家庭とではまったく釣り合いなどとれるはずがない。生まれて育った環境が違いすぎる。そんな二人が恋愛に陥れば先に見えるのは決まってハッピーエンドではなく破局。愛情だけでは割り切れない。

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